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こんなことはありませんか?
毎日の生活の中で「まわりに人がいないのに誰かの『声』が聞こえてくる」ことはありませんか。道路で見知らぬ人とすれ違った時や,誰も知っている人がいない電車の中で,自分について話をしているのが聞こえてくることはありませんか。このようなおかしな体験が一度だけならば「気のせいかな?」と軽く受け流せるでしょうが,度重なって起こるとつらく深刻な問題になります。一部の精神障害をもつ方は,自分だけに繰り返し聞こえる正体のない「声」によって,苦しめられ悩まされることが多いのです。
「正体不明の声」の正体を知ろう
このパンフレットでは,繰り返し聞こえるこうした「声」を「正体不明の声」と呼んでみました。精神科では「正体不明の声」に関する相談を受けることがしばしばあります。「声」は精神科の治療によって消していけますが,治療をスムースに進めるためには,「声」を体験しているご本人やそのご家族が「正体不明の声」についての知識をもっていただけると,とても役に立ちます。
そこで,「精神科医は『正体不明の声』をどのようにみているか」とハンドブックにまとめて,皆さんに知っていただこうと考えました。ここでは
・どのような条件が重なると「正体不明の声」が出現するのか?
・「声」の正体は何か?
・そのままにしておくと,どのような悪影響がみられるのか?
・どのように対処するとよいか?
などを中心に,10項目に分けて書いてみました。
この小冊子が,少しでもみなさんのお役に立てると幸いです。
(原田 誠一)
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